【スタディ】世界のエクセレントカンパニーのビジネスモデル変革:Uber編

【スタディ】世界のエクセレントカンパニーのビジネスモデル変革:Uber編
プロジェクト概要

事業構造の変革に迫られているクライアントの新ビジネス検討に向け、世界のエクセレントカンパニーの1つであるUberのビジネスモデル変革事例を分析した。

6年で5.6兆円の企業価値/Uberの変革
2009年、Uberはサンフランシスコで創業し、ハイヤーの配車アプリの展開から事業をスタートさせた。配車までにかかる平均時間を極力短くしたことで、高い顧客満足度を築き、瞬く間にシェアを伸ばしていった(2016年現在、他のハイヤー/タクシーの平均配車時間が7分であるのに対し、Uberは2分)。次にUberは、自家用車を持て余している社会人や大学生などの「潜在ドライバー」が無数にいることに目をつけ、彼/彼女らを成功報酬型の緩やかな契約でネットワーク化した。また、ドライバーと利用者双方が自ら相互にレビューする評価制度を構築し、低価格で且つサービスレベルの高い供給体制を短期間で築いていった。
さらに、利用者が使う配車アプリ上のデータから、いつ、どこから、どこに移動したのかの「交通データベース」を構築。多くの地域において「近いルート」「近い時間帯」での移動が多いことに気付き、2015年からは1台のタクシーで複数の利用者を乗せる「ライドシェア(相乗り)サービス」を展開。その安さが利用者に受け入れられ、Uberは急激にシェアを伸ばしていった。

先発優位戦略による連続的資金調達
Uberは、次々に事業展開を進めながら、供給者数(ドライバー)、利用者数の双方を指数関数的に高めていったことになる。
この「シェア」を優先する先発優位戦略が、ジェフ・ベゾスやGoogle社など同戦略を採る企業からの巨額な資金調達を引き出し、2010年から2015年まで連続して計1兆円に近い額を調達することが出来たと言われている。Uberはこの巨額な資金を、柔軟で拡張性あるICTシステムの構築(米Saleseforceのシステムを採用)に投資し続けており、それがスピーディな事業展開に耐えうる事業の柱となっていると思われる。

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